地方内科医の日日是好日

地方中規模病院内科医の日々の診療記録

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

20230730:ICUでの新規のAf、抗凝固する?

無症候性の新規発症の心房細動を見た時、持続していなくても、通常はCHADS2スコア、CHA2DS2-VAScスコアで抗凝固療法の適応を考え、HAS-BLEDスコアで出血リスクを検討し、抗凝固を開始するかどうか検討します。 ただICUで働いていると、重症疾患に伴う新規発…

20230727:Lancet セミナー:梅毒(Lanceet. 2023 Jul 22;402(10398):336-346.)

(架空症例です) 以前の小児科勤務で、産婦人科との合同カンファレンスがありました。 妊婦梅毒(妊娠20週、発症不明)の患者さんが他院から紹介されていました。 治療はアモキシシリン1500mg/内服で開始されていました。 何かコメントはありますか? -----…

20230726:レビュー 敗血症に対する輸液戦略(JAMA. 2023;329(22):1967-1980.)

敗血症でICU管理中、昇圧剤もかなり使って血圧は落ち着いてきたと思ったら、急に鳴り響くアラーム、血圧が低下している。。フロートラックはデバイスの関係で使えていない。。 エコーで心収縮やIVCみたりしてあたふたしていました。 そこに指導医が近づいて…

20230722:NEJM Case record:Case 22-2023: A 59-Year-Old Woman with Hypotension and Electrocardiographic Changes

今週のNEJM case recordです。先端巨大症の女性の術中麻酔導入直後の血圧低下の症例です。 Case 22-2023: A 59-Year-Old Woman with Hypotension and Electrocardiographic Changes 先端巨大症の診断がついている59歳女性。経蝶形骨下垂体手術が予定されてい…

20230712:抜管直後の上気道閉塞 どうする?

窒息で挿管になった80歳の患者さんの抜管をしました。抜管直後は呼吸状態は安定していましたが、数分後に嗄声になり、呼吸状態が悪化、SpO2が低下しました。吸引しても喀痰はほぼ引けず、バッグバルブマスクは硬くて全然揉めません。 さてどうする? 実際の…

20230708:NEJM Clinical Problem Solving:A Bumpy Road to Diagnosis

" data-en-clipboard="true">今週のNEJM CPSです。 " data-en-clipboard="true"> A Bumpy Road to Diagnosis " data-en-clipboard="true"> " data-en-clipboard="true">以下経過となります。 32歳の女性 6ヵ月前から上腹痛が徐々に悪化、その他体重減少、悪…

20230703:インフルエンザ桿菌を血液培養のGram染色でみたことありますか?

80歳HTN(アムロジピンのみ)、DM(薬なし)の既往のあるADL full、農業は趣味程度で時々している男性数年前から年に1回ほど肺炎を起こしており、前回は1年前に喀痰からH.influenza、S .pneumoniae陽性の市中肺炎でCTRX1週間治療で退院していました。今回数…

20230702:JAMA:Caring for Patients With Acute Respiratory Distress SyndromeSummary of the 2023 ESICM Practice Guidelines

ESCIMのARDSガイドライン2023が出まして、それに対してJAMAからsummaryが出ていました。ガイドライン全部読むのは大変なのでsummaryを読みました。2017年からの変更点がわかりやすくまとめられています。 以下まとめ ・挿管されていない患者が含まれた。 ・H…

20230702:JAMA Clinical Challenge:Skin Lesions, Foot Drop, and Hand Contractures

学習メモ Skin Lesions, Foot Drop, and Hand Contractures(JAMA. Published online June 30, 2023.) 生来健康な20歳代の男性が、3ヵ月前からの右足首から全身の他の部位にかけて環状皮膚病変で皮膚科を受診した。皮膚病変部位のしびれと知覚異常、両手指…

20230701:NEJM Case record:Case 20-2023: A 52-Year-Old Man with a Solitary Fibrous Tumor and Hypoglycemia

" data-en-clipboard="true">今週のNEJM case recordです。孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor)を有する52歳の男性が、反復性低血糖で入院した症例でした。 " data-en-clipboard="true"> Case 20-2023: A 52-Year-Old Man with a Solitary Fibrous T…