地方内科医の日日是好日

地方中規模病院内科医の日々の診療記録

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

20230824:AmpCって何でしたっけ?

E .cloacaeが喀痰培養陽性となり、感受性結果から抗生剤選択でCTRXでもいいのではないかと議論になりました。 研修医の先生「今の話ってAmpCでしたっけ?」 私「そう、Serratia,Citrobacter,Enterobacterあたりで臨床的には考えることが多くて、感受性があっ…

20230823:STEC HUSの腎外症状

問題です。 1:STEC HUSの神経合併症で生じうるものはどれか? a) Seizures b) Stroke c) Coma d) All of the above 2:STEC HUSの急性期に生じる高血糖の機序は? a) Dextrose containing dialysate solutions b) Stress response of the body c) Pancrea…

20230817:NEJM Clinical Practice:Community-Acquired Pneumonia

今週のNEJMに市中肺炎のClinical Practiceがありました。コロナ流行が再び、という最近ですが、そんな時だからこそCAPの勉強をしておきましょう Community-Acquired Pneumonia N Engl J Med 2023; 389:632-641 はじめに・Community-acquired pneumonia(CAP…

20230816:S.maltophiliaに対する抗生剤治療

最近ICUで拗れた誤嚥性肺炎で広域抗菌薬を長期間使用している方の喀痰からS .maltophiliaが陽性となることが多いです。定着菌なのか、治療すべきか悩ましいことが多いですが、最近の症例では重症のため治療しようとなりました。 緑膿菌も含めた腸内細菌もカ…

20230813:ヘパリン増やしているのにAPTT伸びません

あるICUの一コマ 静脈血栓でヘパリンを開始している患者の申し送り (ivはせずに持続点滴の用量を増やして調整していた) 私「なかなかAPTT伸びなくて今ヘパリン30000U/日まで増やしてるんですよ」 指導医「なんでAPTT伸びてないの?理由は?」 私「・・・」…

20230811:JAMA network open アセトアミノフェン中毒

久しぶりにアセトアミノフェン中毒を見ました。今週たまたまJAMA network openにガイドラインが載っていたので読んでみました。Intensivist 中毒のアセトアミノフェン中毒が名著であり、今回あまり新しいことはありませんでした。 www.medsi.co.jp 以下学び…

20230801:呼吸不全に対する筋弛緩

挿管時以外の筋弛緩を使い慣れていなくて悩んでいたら、上司から筋弛緩使用の勘所を教えてもらいました。 □中等度以上のARDSに対して ・PEEPをうまく使うなどして人工呼吸器の設定を最適化する ・筋弛緩薬以外の薬剤で肺保護換気を目指す それでも肺保護がで…